NETIS登録技術 ネイルポット

 
60種の在来樹種で多様性ある植生を実現!

■概 要

ネイルポット・根の秘密

在来樹種を主体とする幼苗を発根性を重視した分解性特殊容器で差込んで植付けることにより樹林化を早める工法です。

従来ののり面植栽は、草本種子による緑化と石ガラ等を組んで盛土等を行い苗木を移植する方法が主体でした。しかし、木本種子は発芽に時間を要し期待成立本数が不安定である、入手しやすく発芽しやすい樹種は限定されやすく、地域環境に適した樹種の導入が困難になる傾向にあり、「外来生物法」や「生物多様性条約」等が制定される近年、より環境面に配慮した工法、技術の改良が要求されています。

ネイルポットは、幼苗と容器をそのままのり面に差込んで植付けるという新たな植栽方法を確立し、直接差込む事で強制的に地山に根を誘導させる事が可能となりました。さらに、安定性と発根性を向上する事で、在来種による樹林化を早期に実現させ、多様性ある周辺環境と調和図る植生復元が可能となる工法です。

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ネイルポットの特徴

■特 徴

分解性特殊容器
  1. 分解性特殊容器に幼苗をはめこんだ植物一体型資材なので、そのまま差すだけで苗が植えられます。
  2. 容器に支柱的役割を持たせ根鉢保護加工を施し、容器と地山との密着性を向上させ発根を促進させます。
  3. 勾配は一般に植生の可能範囲といわれる1:0.3まで緑化可能。
  4. 凹凸の激しいのり面等に直接差込むので強制的に直根を地山に誘導させることが可能です。
  5. 差込んで植付けられるので、従来の様な手掘り作業や客土投入等の作業が省け、コストや施工性が向上します。
  6. 従来苗の様にポットを外す手間やポットのゴミを出しません。
  7. 国内在来種に限定した樹種なので、外来生物法への対応が可能です。
  8. 幼苗を用いる事で実生発芽と同等の生育速度を示すので、のり面保護工に適しています。
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■施工方法

幼苗を用いたネイルポットは、実生発芽と同等の生育特性を示します。

植栽後の活着性が良く生存率が高い事から、自然淘汰による減少を考慮した場合でも、1本/1~3m²程度を植栽量の目安としています。

バイオ・オーガニック工法は、勾配が1:1.0よりも急な切土法面で地山も岩盤である事が多い為、ネイルポットの樹種は主に低木を導入します。施工地周辺が森林地帯で勾配が1:1.0よりも緩い場合には、高木・中高木の導入も検討します。

導入する植物の種類は地域性や目的、導入する植物の特性等により選択しますが、標準的には3~5種類程度を混栽し、植生の多様化を図ります。また、植生基盤の乾燥防止や初期の植被率の向上を目的として、草本植物を播種により導入します。

施工風景
施工風景 その2
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■ネ イ ル ポ ッ ト の 樹 種 例
規 格

高 木 性
常緑広葉樹

高 木 性

中・低木性
常緑広葉樹

中・低木性
常緑落葉樹

先駆性
ツル性
ネイルポット5.0
アラカシ アカシデ アオキ イボタノキ ネムノキ ナツヅタ
イチイガシ アキニレ ハマヒサカキ ウツギ ミズキ  
ウバメガシ イタヤカエデ ヒサカキ コマユミ ヤマハギ  
シラカシ イヌシデ ヤツデ タニウツギ アカマツ  
スダジイ イロハモミジ シャリンバイ ハコネウツギ クロマツ  
ヒメユズリハ エゴノキ トベラ ヒメウツギ ナワシログミ  
ユズリハ エノキ マサキ コムラサキ    
クロガネモチ クヌギ マルバシャリンバイ ヤマアジサイ    
シロダモ クマシデ   アキグミ  
タブノキ ケヤキ   ノリウツギ    
ヤブニッケイ コナラ        
ハマビワ ヤマザクラ        
ホルトノキ ヤマボウシ        
モチノキ カシワ        
ソヨゴ ミズナラ        
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■適用条件

根系の伸長が可能な地山を標準適用範囲としています。岩盤・無土壌地等植物基盤の浸食が懸念される場合には、バイオ・オーガニック工法を併用します。

勾配が急な場合には、低木類の導入をご検討ください。

活用事例はこちら

■ポスターカタログのダウンロード
ネイルポットPDF

左の画像をクリックしてダウンロードしてください。

 

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