バイオ・オーガニック工法

  モルタル吹付面やコンクリート構造物の植生復元
緑化の基本は植生基盤の浸食防止!
■概 要
クレーン装置付きトラック

植物が無土壌の岩石地や堅い地盤の上で生育するには、厚みのある生育基盤層を必要とします。それが斜面の場合、植生基盤材を吹き付けるだけでは、降雨・浸透水により流亡しやすく、凍結・融解の激しいところでは滑落もみられ、安定した植物基盤となりにくいものです。
また、岩盤上に、人為的に有機物を多量に含んだ土壌を固定しておくと、微生物は自然界に無限に有る水と空気によって活発に増殖を行いながら、岩盤表面を長期的に少しずつ分解し土壌化します。特に、有機物は岩盤の小さな亀裂に浸透し、微生物は更に活発に活動する範囲を拡げ、植物にとって根の発育の場となります。
のり面における緑化の基本は、人為的に造成した植生基盤層を長期的に安定させ、周辺植物の自然侵入を容易にし、自然の回復を早める事にあります。
当工法は、のり面上に耐久性のある特殊袋状マット(ソウケンフォーム)を布設、アンカーピンで固定した後、その中に種子及び植物の永続性を考慮した特殊有機質資材(ソウケンオーガⅠ・Ⅱ)と特殊生育基盤材(オーガニック用土)を水と混合し、客土注入機械にて袋状マットに圧送・注入します。これにより、浸食作用を受けない注入基盤(生育基盤層)が造成され、土砂から岩盤までの無土壌地・急な斜面にも長期間安定したのり面保護を可能とし、自然の回復を促進します。ページの先頭へ

■特 徴

1.

植生基盤はソウケンフォームに注入後、降雨、凍上凍結によるエロージョンや融雪水、湧水による流失がありません。

2.

注入後のソウケンフォームは、連続した植生基盤層としてのり面を覆い、小落石やエロージョンを防ぐことから、のり面全般の耐久性が向上します。

3.

勾配は一般に植生の可能範囲といわれる1:0.3まで緑化可能。凹凸の激しいのり面、無土壌地、亀裂の少ない岩盤の緑化が可能です。

4.

ソウケンフォームは、軽量で扱いやすく、のり面での作業性や安全性に優れています。

5

ソウケンフォームは、のり面の形状に合わせ簡単に加工できるので、法面上の樹木を伐採せずに施工することが可能。また、施工後、ソウケンフォームに穴を開けて樹木や草花のポット苗を植栽することも可能です。

6

注入した植生基盤は土と多量の有機物、そして微生物を含んだ堆肥、有機質肥料からなるので、自然のサイクル(たとえば森林における食物連鎖など)がのり面上で進み、木本類による永続緑化が望めます。

7.

浸食を受けない植生基盤層を設ける事で、周辺植物の自然侵入が容易になり、自然回復が促進されます。

バイオ・オーガニック工法の自然回復イメージ
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■施工方法
工法の流れ
ソウケンフォーム布設状況ソウケンフォーム布設状況
アンカーピン打設状況アンカーピン打設状況
基盤材投入状況基盤材投入状況
基盤材注入状況
基盤材注入状況
   
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■適用条件

バイオ・オーガニック工法は、表層浸食著しいのり面に、連続した重量のある耐食性植生基盤を造成する事で、施工直後から生育基盤層を保護します。

目標とする植生群落は、主に木本群落型であり、長期的には周辺植物の侵入による自然回復緑化を目標としています。適用するのり面は、土質毎の安定勾配が適用条件であり、土圧変異やすべりが生じる恐れのあるのり面には適用できません。この場合、吹付枠工やアンカー工等の併用を検討する必要があります。 

本工法の選定に際しては、長期的な安定確保を主目的として、対象のり面の土質、土壌硬度、土壌成分、湧水・集水の状況、気象条件、のり面方位、のり面勾配、施工時期、周辺環境等を考慮するほか、施工費や施工条件及び環境保全に配慮する必要があります。活用事例はこちら

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■ポスターカタログのダウンロード
バイオ・オーガニック工法PDF

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