A.バイオ・オーガニック工法の適用勾配は、1:0.3(73度)までです。
ただし、勾配が5分未満で南西~西向面の場合には、乾燥害による植生不良が懸念されますので、保水剤等の検討も必要です。
A.当工法で使用する客土注入機械の標準仕様は、圧送能力、垂直高40m、水平距離150mです。
これらを超える場合には、別途積算が必要ですので、事務局へお問い合わせください。
A.客土注入機械は、定置式を標準としていますが、のり面周辺に設置可能な場所がない場合には、トラック搭載式にて対応できます。
A.日本特殊緑化協会では、木本類の導入を標準としています。
特殊袋状マット:ソウケンフォームは、双葉で発芽する植物や根系が複雑に伸長できるような網目構造になっています。
A.バイオ・オーガニック工法は、注入基盤が浸食流亡しないので、周辺植物の侵入が容易になり、自然遷移が促進されます。
但し、西向面のような乾燥を受けやすいのり面では、長期的な計画を要します。
A.バイオ・オーガニック工法に抑止効果はありません。
土圧変異や滑りが生じる恐れのある場合には、アンカー工や法枠工の併用が必要です。
A.特殊袋状マットは、木本類の成長にあわせ、網目が緩やかに切断されます。
また、切断箇所が拡大しないよう、特殊加工が施されています。
A.オーバーハングでの施工はできません。のり面崩落の要因になりますので、
施工前にのり面整形等を行ってください。
A.客土注入マット工は、地山の密着が重要です。
凹凸の著しいのり面では、アンカーピンの増量打設や、必要に応じて土のう積みを施し、凹凸を修正します。
A.客土注入マット工は、吹付工法のように基盤の流亡がない反面、施工直後や降雨時に多量の水を含むと、注入基盤が最大重量となります。この重量は、注入マットの強度とアンカーピンの本数及び有効長により安定を図らなくてはなりません。バイオ・オーガニック工法は、土質と勾配毎にアンカーピンの仕様を定めており、また、必要に応じて、アンカーピン引っ張り試験を事前に行い、適選な有効長を設定しています。
A.バイオ・オーガニック工法は、注入基盤の浸食効果が高いのが特徴ですが、パイピングが著しい箇所の様にのり面崩壊の恐れがある場合には、別途対策が必要です。岩盤面から染み出る程度の湧水は、問題ありません。
A.植生不良個所に直接施工しても問題はありませんが、ラス金網が地山から浮いている場合は、
植生不良の原因となりますので、撤去する必要があります。
A.冠水時に、背面に水が流入するような地山では、事前に現地発生土等を用いて、岩塊の空隙を無くし施工します。
A.常時冠水している箇所では施工不可です。バイオ・オーガニック・リバー工法は、植生が生育できる期間(6ヶ月程度)を必要とします。
A.バイオ・オーガニック・リバー工法に使用する耐水性特殊袋状マット(ソウケンリバーフォーム)は、
湖面に浮遊する種子を補足する効果があり、無播種による施工(自生種による植生復元)が可能です。
A.過去の施工事例では、落差工下流部や河積断面に構造物がある個所では、乱流による注入基盤の流出が報告されています。
留意される個所がある場合には、事務局へお問い合わせください。
A.森林表土利用工:エコアップ緑化工法は、自生種による植生復元を特徴としているので、施工地周辺に林地が存在している事が条件となります。但し、その範囲は規定されているものではありませんので、植生調査等のデータを基に施主との協議により採取地を決定します。
A.工事により表土採取地が消滅する場合には、切土時に表土をすき取り、ふるい掛けを行い表土を確保します。
A.表土吸引システム:エコアップレシーバの標準吸引距離は、機械設置個所(4tトラック侵入可能)から50m程度です。
A.種子が生産された直後(秋季)の採取が有効ですが、埋土木本種子の生存年数は、数年以上のものが多数存在しますので、工程を制限される場合には、季節を問いません。