がん健診について(肺がん検診)
胸部X線検査(デジタル撮影で正面から1枚撮影)と喀痰細胞診検査で行います。
肺がんは、発見する場所によって、肺野型と肺門型に分けられます。
気管支の末梢や肺葉の奥にできる肺野型は大部分が腺がんで、エックス線写真で発見できます。肺門型はほとんどが扁平上皮がんで、太い気管支にできるので、エックス線写真ではとらえにくく、気管支鏡や喀痰検査で調べて見つけます。
主に、肺がん・肺結核・陳旧性肺結核、非定型抗酸菌症、縦隔腫瘍(胸腺腫、奇形腫など)・胸壁腫瘍、肺気腫・慢性気管支炎・気管支拡張症・気胸などの病気を発見できます。
肺がん検診の方法
- 問診で、過去の受診状況、喫煙歴、咳や痰についての症状などを記入します。
- 薄い肌着やTシャツなどで受けてください。
- 胸部エックス線検査を行います。
- 指示に従い、撮影台に胸がつくように立ってください。高さを調整するために足元の台が上がる場合があります。
- あごをのせ、肩の力を抜いて胸をつけます。腕を内側に回してください。
- 合図があったら、大きく息を吸って止めてください。その状態で撮影します。
- 検査結果は、約3〜4週間後に通知いたします。
喀痰細胞診検査
喀痰採取容器に朝一番の痰を3日間連続採取して検査します。
以下のいずれかに該当する人が対象となります。
- 50歳以上で喫煙指数(1日本数×喫煙年数)が600以上の方。(過去における喫煙者を含む)
- 6カ月以内に血痰のあった方。
喀痰の採取方法
- 朝起きて、朝食や歯磨きの前に痰を採ってください。口の中をきれいするため、痰を採る前に水またはぬるま湯で2〜3回、口をゆすいでください。
- 容器の外蓋を外し、内蓋のシールを全部が剥がして捨ててください。(内蓋は再び戻したりしないでください。)
- 強い咳をして痰を出し、容器の中に入れてください。(容器の中の液は絶対に飲まないでください。)
- 痰を入れたら外蓋をしっかりと閉めて、20回くらい強く振ってください。(正確な検査を行うために痰を完全に溶かすことが特に重要です。)
- 原則として痰を1日1回採り、これを3日間連続して採取してください。痰が大量に出る方は、容器の赤い線を越えないようにしてください。
- 痰を採り終わったら、蓋をしっかりと閉め、氏名と採痰日を記入して袋に入れてください。
写真の診断について
写真の判定は、十分な経験のある2名の医師よるダブルチェック方式で読影を行っています。
その結果、所見のある画像については、比較読影(過去に撮影した画像との比較)をして所見に変化がないか、あらためて読影します。
病気が疑われる場合は、二次検診として医療機関において直接エックス線撮影やCT検査などによる精密検査が必要となります。