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平成24年 2月号 No.98



旬鮮鍋


今年の冬も寒い。

昨年も冬らしい冬だったが、今年も同じように寒い冬である。

IPCCという国際機関の発表によると「地球は温暖化している」とのことだが、この冬だけではなく、ここ何年か日本の冬は厳しい寒さが続いており、冬の状態からすると地球が温暖化しているとは、とても思えない状況が続いている。

・・・本当に地球は温暖化しているのだろうか?

地球を温暖化させている犯人は「二酸化炭素」だということなのだが、二酸化炭素は空気中の質量比で0.054%、体積比で0.04%でしかないのに、こんな薄弱な存在が、地球の気候を変えてしまう力を持っているのか。


今年は北日本と日本海側で例年以上の大雪が目立っているけれども、いっぽう日本の最も南で温かい沖縄でも、温暖化とは思えない自然現象が出ている。

以下の文は、2012年1月26日(木)の琉球新報記事である。

 沖縄地方は25日、大陸高気圧の張り出しに伴い寒気が流れ込み、各地でこの冬一番の冷え込みとなった。沖縄気象台によると、国頭村奥で午前8時13分に10度、那覇市で午前6時57分に12・9度を観測した。
 昨年末からの長期の日照不足と長雨も続き、農作物の生育の停滞や着果不良、病害が懸念されている。沖縄気象台によると、昨年11月27日から1月24日までの沖縄地方の日照時間は平年に比べ43%だった。
 豊見城市与根の畑では防寒具や雨具に身を包み、葉野菜を収穫する農家の姿が見られた。50代の男性は「根腐れはないものの、成長が1週間ほど遅れている」と心配そうに話した。
 気象台によると今後2週間は日照時間の少ない状態が続く見通し。気圧の谷や寒気の影響で曇りや雨の日が多く、最高気温、最低気温はともに、平年より低い日が多くなりそうだ。

確かに最近は沖縄に行っても、いつも南国とは思えない曇り空と雨ばかりであり、この記事の内容はこのところ肌で感じていて納得出来る沖縄の人も多いはずである。

科学的には雲の量が1%増えると、気温は1℃下がると言われているが、地球温暖化の二酸化炭素犯人説を主張しているIPCCの理論には、実は雲の理論が正確に計算されていないということだ。

水蒸気が雲になるメカニズムが不明なので、計算上雲の量は一定と仮定したようで、その結果として、少しおかしな結論に結びついているようなのだ。


地球に降り注ぐ太陽エネルギーの30%程は、雲に反射され地球に届かないらしく、その雲が増えたり減ったりするのは、地球の磁場の影響が大きいとのことである。

地球の磁場というのは、電子の対流によって発生しており、生物にとって有害な強い紫外線などから地球を守るバリアのような働きをする。

磁場が弱くなると、宇宙線が強くなり、紫外線を遮る力も弱くなる。

紫外線を遮る力が弱くなると、人類は皮膚ガンの危険が高まり、人類にとって色々と好ましくない悪影響が出てくることになる。

宇宙線が多く入ってくると雲が多くなるらしく、これは宇宙線が擬結核の役割をし、空気中に浮遊する微粒子(エアロゾル)に水蒸気が凝結して水滴をつくり、これが雲になるときの核になるということなのだ。


磁場というのは10億年単位で強くなったり弱くなったりしているようで、短い場合は数万年から数千年でその現象が起きるとのことだ。

ここ400年ほど磁場が減少していて、特に最近50年は急速に減少していて、年々雲が出来やすい状況になっているということだ。

恐ろしいことに、磁場が現在の半分になると「地球は凍ってしまう」らしい。

1月26日の琉球新報記事は、沖縄で起こっている示唆的な現象なのかもしれない。

果たして地球温暖化説は本当に正しいのか・・・、皆さん方も自分なりに科学的な検証してみてはいかがであろう。


さて前置きはこれくらいにして、今年の春はまだ先のことのようでなので、各家庭では身体を芯から温かくする「鍋料理」の出番が多くなるようだ。

そこで今回取り上げたのは、巻頭写真の「旬鮮鍋」である。

冷凍魚や養殖魚などを使わず、天然魚だけを使った鍋物ということで、同じ方向性を持つ旬鮮刺身にあやかり「旬鮮鍋」と命名した。

冷凍魚を解凍したときに出るドリップの中に旨味成分が入っており、解凍魚の切身を主体にした鍋物セットは、やはりそれだけの代物でしかない。

旬鮮鍋は生魚のジューシーさを残したまま、その旨味成分を味わえるのだ。

巻頭写真の鍋物セットの中身はキンメダイ、カワハギ、イラ、シロダイの4魚種に、白菜、水菜、長ネギ、椎茸、人参、という組み合わせである。

この魚の量に対して、野菜類は圧倒的に少なすぎるのは承知しているが、不足する野菜は買い足していただくしかないという前提の商品である。


このように中途半端な野菜の付け足しでは困るということであれば、いっそのこと最初から野菜は添えないという考え方もあり、現在はその方が主流だ。

例えば以下のように、材料としてサゴシ、血子鯛、ハトを準備する。

そして、このようにカットする。

これらを使って作ると、このように出来上がる。

あしらいの野菜は添えているけれど、鍋で食する野菜は入れられていない。

これも巻頭写真と同じく、生魚だけを使った「旬鮮鍋」の一つである。


生魚だけを使うと原価が高くなり売価も高くなるのでは・・・?との疑問が起こるかもしれないが、実はそうでもないのである。

それどころか、逆に原価は低く抑えられて安くなり、高い値入率を確保しながらも、コストパフォーマンスのある売価を設定できることが多いのである。

しかしコストを抑えて高い値入率を確保するには、やはりそれなりの工夫は必要で、仕入れと作業工程については、少しだけ知恵を働かせなければならないけれども、だからと言ってその作業負担が倍加するようなことではない。


留意すべき点の一つは、上の画像例のように比較的こなれた価格の魚で、大きさは出来れば小型サイズの魚を選び、それらの調理作業を面倒くさがらず、頭部や中骨などを含めて商品とすることだ。

魚の鍋料理を食べる際に、骨があると面倒だと毛嫌いする人がいるけれども、これは「魚の鍋料理の本物の味を知らない」可哀相な人である。

魚の鍋は骨の旨味成分が滲み出た美味しい汁を味わってこそが醍醐味なのだ。

骨からは旨味だけでなく、カルシウムや良質のミネラルがたくさん溶け出すので、魚の鍋料理の汁そのものが栄養の宝庫になっている。

ラーメンの豚骨スープや鶏ガラスープを美味しいと感じるのならば、魚は魚骨スープなどではなく、鍋としてそれを味わってほしいものである。


更新日時 平成24年 2月 1日


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