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 Vol.8 No.007 不織布マーケットの最新動向               この書籍に移動 >>>

 

≪サスティナブル不織布で重要性が増す再生材料の活用≫


【サスティナブル不織布の市場展望】
 不織布のサスティナブル対策として再生繊維・樹脂の活用や、バイオマス繊維の使用、生分解性繊維の応用などがあげられる。 持続可能な社会を築いていくにはいずれの対策も必要であるが、中でも再生繊維・樹脂の活用はこれから重要になるとみられる。 使用済み製品のリサイクルは循環型社会の根幹をなすものであり、資源を再利用して限りある資源の消費を削減していくことが 求められている。短繊維不織布では再生PET繊維などを原料とし、紡糸直結型不織布では再生PET樹脂や再生PP樹脂を原料に用いる など、資源を循環させることが必要である。また、使用済みの不織布製品をリサイクルして、再利用することも必要であるが、 これを実現するのは容易ではない。使い捨ての不織布製品には紙おむつ、ワイパー、医療製品、フィルターなど汚染されている 商品が多く、これらの廃棄物を再生するのは難しい。紙おむつのリサイクルは進められているものの、固形燃料にするケースが多く、 紙おむつの材料を再度、紙おむつに使用する水平リサイクルはまだ実現していない。しかしながら、不織布は使い捨て製品に多く 用いられており、その不織布消費量は20万トンに達しているとみられる。このため、今後は不織布自体のリサイクルも必要になるであろう。
 バイオマス繊維と生分解性繊維も採用を進めていかなければならないが、生分解性繊維については、わが国はコンポスト設備が普及 していないため生分解機能を活かせる用途が限られている。土木資材や農林業資材、植生資材などでは生分解が必要な機能になりつつ あるが、不織布の使い捨て製品は焼却処理が多く、生分解機能は殆ど活かされない。従って、わが国では生分解性繊維よりバイオマス 繊維の方がサスティナブル対策に適しているといえる。天然繊維やレーヨンなどのセルロース系繊維、あるいは植物由来成分による 合成繊維、微生物産生による繊維などはカーボンニュートラルの効果があるため、温室効果ガスの増加を抑制できる。バイオマス繊維は 脱炭素を目的とした素材であり、不織布の原料繊維として拡大させる必要がある。

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