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株式会社大阪ケミカル・マーケティング・センターはマーケットリサーチを専門とする1962年設立の実績ある会社です。

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〒543-0001 大阪市天王寺区上本町6-7-21-502

 Vol.3 No.342 PFASフリー製品の開発と展望

 2025年9月刊行  定価:85,000円(税込み93,500円)      B5判 140ページ     
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<刊行のねらい> 目標はフッ素からの事業転換

  1. 世界ではPFASの規制強化が進んでいる。EUは予防原則の立場から全てのPFASを規制対象にあげており、米国のメイン州、ミネソタ州、 ニューメキシコ州は全PFASの規制案を可決した。米国ではPFASを巡る訴訟が相次ぎ、企業は巨額の和解金支払いを強いられている。 3M社の潜在的な法的負担は300億ドルに達すると想定されることから、同社は2025年末までにPFASの生産から撤退し、全製品でPFASの 使用を終了する。W.L.ゴア社はゴアテックスの素材をフッ素からポリエチレンに切り替えるなど、各社は脱PFASに向けた事業転換を図っている。
  2. 日本ではPFASフリー製品の開発が活発で、多様な用途で代替品の開発が進められている。しかしPFASの用途範囲は非常に広く、その機能は 撥水撥油性、摺動性、耐摩耗性(潤滑性)、非粘着性(離型性)、耐食性、絶縁性、耐熱性、耐薬品性など多様である。しかも、性能のレベルが 高くて品質が安定しているなど優れた性質を持っている。このような物質を代替するのは至難の業であるが、市場における脱PFASのニーズは強い。
  3. PFAS規制は地域による差が大きく、対象となる物質も一定ではない。規制内容についても流動的なところはあるが、各社は試行錯誤を繰り返し ながら代替品の開発を進めている。本レポートは規制の現状や活発化している各社の製品開発などを精査し、それらの最新動向を整理、編纂したものである。

<目  次>                       見本ページ

1. 世界のPFAS規制動向
 1−1 有機フッ素化合物(PFAS)の種類と定義
 1−2 PFASの実用化と有害性
  1−2−1 3M社のPFAS撤退
  1−2−2 PFASの性質と有害性
    ①難分解性 ②高蓄積性 ③長距離移動性
 1−3 PFAS規制の現状と動向
  1−3−1 規制PFASの種類と規則
    ①国連 ②欧州 ③米国 ④日本
  1−3−2 世界のPFAS規制状況
    ①PFAS(PFOS、PFOA、PFHxS、PFCA、他)
    ②POPS条約 ③欧州POPs規則 ④REACH規則
    ⑤TSCA ⑥化審法 ⑦水道法 ⑧水質汚濁防止法
  1−3−3 欧州(EU)のPFAS規制状況
   (1) EUのPFAS関連規則
    ①POPs(附属書T) ②飲料水指令 ③水枠組み指令
    ④REACH(制限物質、高懸念物質) ⑤地下水指令
    ⑥食品安全規則 ⑦廃棄物枠組み指令
   (2) PFAS関連規制の執行機関
    ①欧州委員会(EC) ②欧州化学品庁(ECHA)、他
   (3) REACH規則による新PFAS規制
    ①C9〜C14PFCA ②PFHxA
   (4) 欧州化学品庁の全PFAS制限案
    ①一括規制案の概要 ②今後の審議プロセス
   (5) フランスのPFAS新規制
  1−3−4 米国のPFAS規制と訴訟
   (1) 重要新規利用規則(SNUR)のPFAS規制
    ①PFOS ②PFOA ③LC-PFCA
   (2) 連邦法によるPFAS規制
    ①PFAS行動法 ②安全飲料水法
    ③有害物質規制法 ④資源保護回復法
    ⑤包括的環境対策・補償・責任法
   (3) 環境保護庁(EPA)の飲料水PFAS基準強化
   (4) 各州によるPFAS規制の強化
    ①メイン州 ②ミネソタ州 ③コロラド州 
    ④カリフォルニア州 ⑤ニューメキシコ州、他
   (5) 拡大するPFAS訴訟と企業の対応
    ①3M社 ②デュポン社 ③ケマーズ社
    ④コルテバ社 ⑤アップル社 ⑥その他
  1−3−5 日本のPFAS規制
   (1) 化審法によるPFAS規制
    ①PFOS ②PFOA ③PFHxS
   (2) 水質のPFAS規制(水道法、水質汚濁防止法)
   (3) 各省庁の主な取り組み
    ①環境省 ②食品安全委員会 ③厚生労働省、他
   (4) 欧米のPFAS規制強化と日本の規制
    ①耐容一日摂取量(日本) ②参照用量(米国、EU)
   (5) 全PFAS規制案に対するFCJの見解書
 1−4 世界のPFOS・PFOA・全PFAS水質基準
    ①WHO ②米国 ③EU ④ドイツ ⑤日本
    ⑥イギリス ⑦カナダ ⑧オーストラリア
2. PFASフリー製品の開発とマーケット
 2−1 フッ素樹脂の市場とPFAS規制
  2−1−1 フッ素樹脂の種類と特性、用途
   (1) フッ素樹脂の種類と構造
    ①PTFE ②PFA ③FEP ④ETFE ⑤PVF
    ⑥PVDF ⑦PCTFE ⑧ECTFE ⑨TFE/PDD
   (2) 各種フッ素樹脂の特性と用途
  2−1−2 フッ素樹脂の市場動向
   (1) フッ素樹脂の需給動向
    ①生産量 ②出荷量 ③輸入・輸出量 ④内需
   (2) フッ素樹脂製品の出荷額
    ①板 ②パイプ・チューブ ③棒 ④テープ
    ⑤樹脂含浸 ⑥コーティング ⑦ライニング
    ⑧加工品(A、B、C)
   (3) フッ素製品の産業別出荷額
    ①機械製造(半導体関連) ②化学・金属製品製造
    ③電気・ガス・水道 ④輸出 ⑤その他
   (4) 国内のフッ素樹脂メーカー
    ①ダイキン工業 ②AGC ③クレハ ④その他
  2−1−3 EUの全PFAS規制案とフッ素樹脂
   (1) フッ素樹脂と低分子量PFAS
   (2) 制限の対象とPFAS濃度(閾値)
   (3) 全PFAS規制案によるフッ素樹脂への影響
    ①パブリックコメント(国別提出シェア)、他
 2−2 PFAS規制の代替品開発
  2−2−1 代替品の開発と実証・評価
  2−2−2 全PFAS規制案の追加猶予期間
   (1) 追加猶予期間5・12年の要件
   (2) 各種用途・製品の追加猶予期間
    ①重合助剤 ②繊維製品 ③冷媒 ④洗浄液
    ⑤消火剤 ⑥医療機器 ⑦添加剤 ⑧潤滑剤
    ⑨絶縁ガス ⑩分析用物質 ⑪建築 ⑫印刷
    ⑬めっき ⑭紙 ⑮エアロゾル ⑯半導体
    ⑰食品 ⑱電池 ⑲石油・鉱業 ⑳輸送、他
 2−3 PFASフリー・代替品の開発動向
  2−3−1 PFASフリー製品の開発姿勢
  2−3−2 半導体製造のPFAS代替品開発
   (1) 半導体製造の主なPFAS代替用途
   (2) 半導体モールド用離型フィルム
    ①半導体のモールド方式
     1)トランスファー方式 2)コンプレッション方式
    ②PFASフリー離型フィルムの開発と展望
     1)基材フィルム 2)非フッ素離型層
     3)剥離層の凹凸付与(粒子添加) 4)その他
   (3) 半導体用レジスト
    ①フォトリソグラフィの工程
    ②半導体用レジストの組成とPFAS
     1)樹脂 2)感光剤 3)界面活性剤 4)PGA 5)溶剤
    ③PFASフリー感光剤の開発動向
   (4) PFASフリー界面活性剤
   (5) PFASフリー超純水配管
  2−3−3 PFASフリーコーティング
   (1) フッ素コーティングの代替猶予期間
    ①食品 ②半導体製造 ③医療機器・包装
    ④潤滑剤 ⑤輸送車輛 ⑥石油・鉱業
   (2) コーティング剤のPFASと機能
    ①耐食性 ②非粘着性(離型性) ③耐熱性
    ④耐摩耗性(潤滑性) ⑤撥水撥油性 ⑥その他
   (3) コーティングのPFASフリー化
    ①非フッ素ベース(シリコーン、耐熱樹脂、他)
    ②バイオベース ③微細凹凸付与 ④その他
   (4) 非フッ素コーティングの展望
  2−3−4 非フッ素系撥水撥油剤
   (1) 非フッ素系撥水撥油剤の開発
   (2) 食品包装用耐油紙の展開状況
    ①耐油剤の加工法と耐油性能(内添、外添)
    ②耐油紙の市場と非フッ素系製品の開発
     1)王子エフテックス 2)日本製紙パピリア
     3)大王製紙 4)リンテック 5)その他
  2−3−5 PFASフリー無電解複合めっき
    ①マイカ複合めっき ②樹脂パウダー複合めっき
  2−3−6 泡消火薬剤
   (1) 水成膜泡消火薬剤の組成とPFAS規制
    ①たん白 ②合成界面活性剤 ③水成膜(PFOS)
   (2) 泡消火器の生産終了と既存消火器のPFAS含有量
    ①PFOS含有薬剤 ②PFOA含有薬剤
  2−3−7 難燃ポリカーボネート
   (1) PFASフリー滴下防止剤の開発
   (2) 難燃ポリカーボネートの製品展開
  2−3−8 摺動性コンパウンド
    ①摺動性フィラー ②マトリックス樹脂
  2−3−9 リチウムイオン二次電池
   (1) リチウムイオン二次電池の生産動向
   (2) 電池材料のPFASフリー化
    ①電極バインダー ②セパレータ用耐熱層
    ③電解液添加剤剤 ④その他
  2−3−10 フッ素代替超微粒子
   (1) 超高分子量PEとフッ素樹脂の特性
   (2) 超高分子量PE微粒子のPTFE代替
    ①摺動添加剤 ②耐摩耗性 ③フィルムAB剤、他
3. 各社の製品開発と展開状況
 3−1 PFASをめぐる技術・製品開発
  3−1−1 PFAS関連の技術開発分野
   (1) 汚染水からのPFAS分離・処理技術
    ①粉末活性炭 ②粒状活性炭
    ③イオン交換樹脂 ④NF/RO膜
   (2) 既存製品のPFAS代替技術
  3−1−2 各社のPFAS除去技術
    ①クレハ ②ソニー ③クラレ
    ④清水建設 ⑤室町ケミカル
  3−1−3 拡大するPFASフリー・代替品開発
 3−2 PFASフリー・代替品の開発と展開状況
  3−2−1 代替品の用途分野と参入企業
  3−2−2 各社の新製品開発状況
   (1) 住友ベークライト
    ①難燃PC ②撥水・撥液構造ポリマー
   (2) 三井化学
    ①超高分子量PE真球微粒子 ②離型フィルム
    ③ポリメチルペンテン
   (3) 東レ
    ①離型フィルム ②撥水性テキスタイル
    ③ポリイミド系感光性材料
   (4) 帝人
    ①難燃ポリカーボネート ②撥水性テキスタイル
   (5) 三菱ケミカル
    ①難燃ポリカーボネート ②その他
   (6) 王子ホールディングス
    ①半導体用バイオマスレジスト ②耐油紙
    ③燃料電池用高分子電解質膜(CNF含有)
   (7) セントラル硝子
    ①ArF液浸レジスト(光酸発生剤、撥水ポリマー)
    ②回路パターン倒れ防止剤 ③エッチングガス
   (8) DIC
    ①界面活性剤 ②潤滑油用消泡剤
   (9) 日油
    ①撥水撥油剤 ②長鎖アルキル変性モノマー、他
   (10) 太陽誘電ケミカルテクノロジー
    ①コーティング加工(超親水、撥水撥油)、他
   (11) 大原パラヂウム化学
    ①繊維用撥水剤 ②紙用耐油コーティング剤
   (12) MORESCO(半導体製造装置用オイル、他)
   (13) 日華化学(繊維用撥水剤、他)
   (14) 日本乳化剤(イオン液体、他)
   (15) 奥野製薬工業(コーティング剤、他)
   (16) 日本ゼオン(LiB用バインダー、他)
   (17) 広栄化学(イオン液体、他)
   (18) サンアプロ(光酸発生剤・熱酸発生剤)
   (19) 富士フイルム(ArF液浸レジスト)
   (20) 森田化学工業(ナノ粒子分散液)
   (21) 中西金属工業(非粘着ゴム)
   (22) 旭有機材(樹脂製バルブ)
   (23) 積水化学工業(超純水用配管)
   (24) 大同メタル工業(すべり軸受け)
   (25) レゾナック(撥水撥油コーティング剤)
   (26) 花王(滑液コーティング剤)
   (27) 日本ゴア(透湿防水メンブレン、撥水加工)
   (28) 川邑研究所(潤滑塗料)
   (29) 廣瀬製紙(湿式不織布)
   (30) 倉敷紡績(離型フィルム、他)
   (31) 東西化学(固体潤滑塗料)
   (32) ユニケム(撥水コーティング剤)
   (33) 能美防災(泡消火薬剤、他)
   (34) イグス(摺動性コーティング剤)
   (35) ZACROS(偏光板保護フィルム)
   (36) ダイキン工業(紙用耐油剤、他)
   (37) 荒川化学工業(紙用内添耐油剤)
   (38) 日本電気硝子(撥水撥油剤)
   (39) AGC(防湿コーティング剤、界面活性剤)
   (40) 大王製紙(耐油紙)
   (41) その他
    ①千住スプリンクラー ②ウエストワン
    ③北越コーポレーション ④旭化成、他

    

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