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株式会社大阪ケミカル・マーケティング・センターはマーケットリサーチを専門とする1962年設立の実績ある会社です。

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〒543-0001 大阪市天王寺区上本町6-7-21-502

 Vol.3 No.333 環境配慮型の分離膜−開発と新用途−

 2024年5月刊行  定価:79,200円(税込み72,000円)      B5判 140ページ     
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<刊行のねらい> 活発化する膜分離の成長分野

  1. いま、エネルギーや環境関連で分離膜が増加している。UBEは欧米を中心にバイオメタンの需要が急増していることから、2025年にポリイミド中空糸膜の生産能力を1.8倍に増強し、さらに次の増設を検討している。東レは多孔質カーボン中空糸膜や、水素親和性ポリアミド膜、新規NF膜など、新しい分離膜を相次いで開発している。また、日本ガイシのDDR型ゼオライト膜、三菱ケミカルのCHA型ゼオライト膜、東ソーのアミン担持中空糸膜、ダイセルのイオン液体含浸膜、OOYOOの溶解拡散膜、JFEスチールのLTA型ゼオライト膜、DICのPHP中空糸膜など、多様な分離膜が開発され、市場開拓が進められている。
  2. これらの分離膜の用途は、CO2の分離・回収、水素の分離・精製、バイオメタンの濃縮、アンモニアの分離、エタノールの濃縮・脱水、バイオディーゼルの精製、メタノールの脱水、リチウムやヘリウムの回収・再生、溶剤回収など、実に多彩である。従来から適用されている蒸留法やPSA法はエネルギー消費が多くて環境負荷が大きいため、よりクリーンな分離技術が求められている。装置がコンパクトでエネルギー消費の少ない膜分離はこのニーズに応えるもので、今後の成長が確実視されている。
  3. 分離膜の対象物は多種多様で、要求特性がそれぞれ異なり、製品化には高度な技術が要求される。本レポートは活発化する分離膜の開発や市場を精査し、その最新動向を整理、編纂したものである。

<目  次>                             見本ページ

1. 膜分離技術とカーボンニュートラル
 1−1 脱炭素に向けた膜分離技術
    ①蒸留法の課題  ②膜分離法の利点
 1−2 脱炭素の市場と分離膜の応用開発
  1−2−1 活性化する膜分離技術の開発
    ①日本  ②米国  ③欧州  ④中国  ⑤韓国
  1−2−2 分離膜の新市場と開発・実用化状況
   (1) 地球温暖化とCO2の分離・回収
   (2) 化石燃料から脱炭素燃料への移行
    ①水素  ②アンモニア  ③バイオメタン
    ④バイオエタノール  ⑤バイオディーゼル
   (3) 化学品の精製と回収・再利用
    ①メタノール  ②リチウム  ③有機溶剤
    ④セルロース糖  ⑤ヘリウムガス
 1−3 新規膜分離法の開発プロジェクト(NEDO)
 1−4 分離膜の種類と製品
  1−4−1 膜分離法と分離膜の種類
   (1) 膜分離法の種類
    ①気体分離 ②気液分離 ③液体分離
   (2) 分離膜の種類と機能
    ①精密濾過膜  ②限外濾過膜
    ③ナノ濾過膜  ④逆浸透膜
   (3) 分離対象物による分類と膜の素材
   (4) 高分子膜の膜構造
    ①対称膜  ②非対称膜  ③複合膜
   (5) 膜モジュールの形態
    ①平膜(スパイラル)  ②中空糸膜
    ③管状膜(チューブラー、モノリス)、他
  1−4−2 分離膜の素材(高分子膜、無機膜)
 1−5 分離膜メーカーの製品開発と事業戦略
    ①東レ  ②UBE  ③ポリプラ・エボニック
    ④日本ガイシ  ⑤三菱ケミカル  ⑥日東電工
    ⑦東ソー  ⑧ダイセル  ⑨DIC  ⑩ユニチカ
    ⑪住友電工ファインポリマー  ⑫OOYOO
    ⑬イーセップ  ⑭JFEスチール  ⑮その他
2. CO2の分離・回収と膜分離技術
 2−1 世界のCO2排出状況
  2−1−1 地球温暖化と温室効果ガス
   (1) 世界のCO2排出量推移と予測
    ①温室効果ガス(GHG)の種類
    ②GHG・CO2の排出量
   (2) 各国のCO2排出量と傾向
    ①中国  ②米国  ③インド  ④ロシア、他
  2−1−2 CO2の回収とカーボンニュートラル
   (1) IEAの排出ゼロシナリオ(NZE)
   (2) 各国のカーボンニュートラル政策とCO2回収
  2−1−3 CO2回収・貯留(CCS)の技術と普及促進
   (1) 世界のCCSプロジェクト
    ①国  ②CO2排出源  ③操業開始  ④用途
    ⑤CO2回収能力  ⑥分離技術  ⑦開発企業
   (2) CCSの技術導入とCO2回収コスト
 2−2 CO2の分離・回収技術
  2−2−1 CO2の発生源と回収コスト
    ①高炉  ②セメント工場  ③発電所
    ④大気  ⑤膜分離法  ⑥化学吸収法
    ⑦物理吸収法  ⑧その他
  2−2−2 CO2分離・回収技術の種類と特徴
    ①化学(アミン)吸収法  ②物理吸収法
    ③膜分離法  ④物理吸着法(PSA、TSA)
    ⑤深冷分離法  ⑥その他
  2−2−3 大気からの低濃度CO2分離・回収(DAC)
    ①ClimbWorks社  ②Carbon Engineering社
    ③1PointFive社  ④Global Thermostat社
  2−2−4 CO2原油増進回収法とセラミック膜
 2−3 膜分離法によるCO2分離・回収技術
  2−3−1 有機膜の種類と特性
   (1) 高分子膜
    ①セルロースアセテート膜(MTR社)
    ②ポリイミド膜(UBE)
   (2) 促進輸送膜
    ①分子ゲート膜  ②アミン担持膜  ③その他
   (3) イオン液体含有膜
  2−3−2 無機膜の種類と特性
   (1) ゼオライト膜
   (2) シリカ系アモルファス膜
   (3) カーボン中空糸膜
  2−3−3 CO2分離膜の実用化、実証フェーズ
    ①MRT社  ②Air Liquide社  ③EVONIC社
    ④Air Products社  ⑤ZEOMEN社  ⑥UBE
    ⑦日本ガイシ  ⑧富士フイルム  ⑨三菱ケミカル、他
 2−4 CO2分離膜の製品開発と展開状況
  2−4−1 DDR型ゼオライト膜(日本ガイシ)
  2−4−2 多孔質カーボン中空糸膜(東レ)
  2−4−3 アミン担持高分子中空糸膜(東ソー)
  2−4−4 DACナノ分離膜(ナノメンブレン、九州大学)
  2−4−5 混合イオン液体含浸膜(ダイセル/産総研)
  2−4−6 ポリイミド中空糸膜(UBE)
  2−4−7 CO2溶解拡散膜(OOYOO)
  2−4−8 その他
 2−5 CO2分離膜の市場展望
3. ガス分離・精製と分離膜
 3−1 水素の精製
  3−1−1 水素燃料の特性と製造法
   (1) 脱炭素エネルギーとしての水素
    ①日本の水素基本戦略
    ②各国の水素関連政策
   (2) 水素製造時のCO2排出による分類
    ①グレー水素  ②ブルー水素  ③グリーン水素、他
   (3) 水素の製造法と膜分離精製
  3−1−2 高純度水素の分離膜開発動向
   (1) パラジウム膜
   (2) カーボン中空糸膜(産総研)
   (3) 酸化グラフェン膜(京都大学アイセムス、他)
   (4) バナジウム合金膜(山王・産総研、他)
   (5) 水素親和性ポリアミド膜(東レ)
   (6) メンブレンリアクターの無機膜(RITE)
   (7) ポリイミド中空糸膜(UBE)
  3−1−3 燃料電池車の普及と高純度水素
   (1) 燃料電池車の普及状況(各国の販売台数)
   (2) 燃料電池車用の高純度水素(ISO規格)
   (3) 有機ハイドライド輸送の水素分離
 3−2 窒素の分離・精製
  3−2−1 窒素の販売量と用途分野
  3−2−2 窒素の製造法と特徴
    ①PSA法  ②膜分離法  ③深冷法
  3−2−3 窒素富化膜の要求特性
  3−2−4 窒素富化膜の展開状況
   (1) ポリイミド中空糸膜(エボニック社)
   (2) ポリ−4メチルペンテン1中空糸膜(DIC)
 3−3 バイオメタンの分離・濃縮
  3−3−1 バイオメタンの需要拡大
  3−3−2 バイオガスのメタン高濃度回収
  3−3−3 分離膜によるバイオメタンの濃縮
   (1) ポリイミド中空糸膜(UBE、エボニック社)
   (2) PTFEナノ中空糸膜(住友電工ファインポリマー)
   (3) カーボン中空糸膜(東レ)
 3−4 揮発性有機化合物の回収
  3−4−1 揮発性有機化合物の処理技術
    ①燃焼法(直接燃焼、蓄熱燃焼、触媒燃焼)
    ②吸着法  ③光触媒分解法  ④放電プラズマ法
    ⑤生物処理法  ⑥オゾン酸化法  ⑦薬剤処理法
  3−4−2 分離膜によるVOC分離の優位性
  3−4−3 VOCの選択透過と分離膜技術
    ①ユニチカ  ②イーセップ  ③神戸大学
4. 化学品の精製と分離膜の応用開発
 4−1 化学品の製造と膜分離技術
  4−1−1 アンモニアの製造
   (1) ゼロエミッション燃料としてのアンモニア
    ①アンモニアの生産・需要規模
    ②アンモニア混焼によるCO2排出削減
   (2) アンモニア製造(HB法)の課題
   (3) 新規のアンモニア製造法
   (4) 分離膜によるアンモニア濃縮技術
    ①つばめBHB/三菱ケミカル(ゼオライト膜)
    ②神戸大学(正浸透膜)  ③吸収型膜蒸留法
  4−1−2 バイオエタノールの濃縮
   (1) バイオエタノールの用途展開
    ①自動車用燃料  ②バイオプラスチック原料
   (2) 低濃度発酵エタノールの濃縮・脱水技術
    ①蒸留法  ②パーベーパレーション法、他
   (3) エタノール濃縮法と分離膜
    ①気化浸透(EV)法  ②温度差制御気化浸透(TDEV)法
    ③ポリジメチルシロキサン(PDMS)膜
    ④シリカライト−1/PDMS膜  ⑤ゼオライト膜
  4−1−3 バイオディーゼル燃料の精製
   (1) バイオディーゼル燃料の生産量
    ①日本の生産量  ②各国の生産量
   (2) 分離膜による不純物除去と精製装置
    ①室町ケミカル  ②ポリプラ・エボニック、他
  4−1−4 メタノール合成の脱水
   (1) 廃棄CO2と水素によるメタノール合成
    ①三菱ガス化学  ②三菱ケミカル  ③住友化学
    ④東芝  ⑤JFEスチール  ⑥CRI社  ⑦その他
   (2) 水透過性ゼオライト膜によるメタノール精製
  4−1−5 バイオマス原料の精製(東レ)
   (1) 分離膜による非可食糖の精製
    ①セルロース糖  ②高純度グルコース液
   (2) バイオアジピン酸の精製と逆浸透膜
 4−2 化学品のリサイクルと膜分離技術
  4−2−1 使用済み電池からのリチウム回収
   (1) リチウムイオン二次電池の原料供給問題
   (2) 分離膜によるリチウム回収
    ①量研のリチウムイオン選択透過膜
    ②東レの新規NF膜
  4−2−2 ヘリウムガス回収と分離膜
   (1) ヘリウムの市場動向
    ①国内販売量  ②用途別需要動向
   (2) ヘリウムの液化と膜精製法
    ①ヘリウムのリサイクル(低温工学)
    ②膜分離法(ポリプラ・エボニック)
5. 有機溶剤の回収
 5−1 国内の有機溶剤流通状況
  5−1−1使用済み溶剤の処理量とリサイクル
    ①供給量  ②製品内溶剤量  ③大気放散量
    ④焼却処理量(単純焼却、サーマル利用)
    ⑤リサイクル量(内製再生、外注再生)
  5−1−2 使用済み溶剤のリサイクル
   (1) 溶剤の種類と使用分野
   (2) リチウムイオン二次電池の溶剤とリサイクル
    ①電池製造用溶剤の種類と回収
    ②NMPの回収処理法
 5−2 有機溶剤の分離・回収技術
  5−2−1 分離プロセスの比較
    ①蒸留法  ②吸着法  ③膜分離法
  5−2−2 有機溶剤回収用分離膜の製品開発
    ①UBE(ポリイミド膜) ②旭化成(正浸透膜)
    ③ユニチカ(ポリアミド中空糸ナノ濾過膜)
    ④エボニック社(PuraMem VOC)
    ⑤永柳工業(シリコーン中空糸膜)

    
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