脳の血管が詰まって起るのが、脳梗塞、脳の血管が詰まると、そこから先に血液が送られないために、周囲の脳細胞が障害されて、その部位の働きが損なわれて症状が現れる。
脳梗塞は、以下の3つに分類することが出来る。
ラクナ梗塞
高血圧などのために脳の細い血管に強い圧力がかかり続けると、血管壁が厚くなり、血管の内腔が狭くなって詰まる。
アテローム血栓性脳梗塞
脳の太い血管の血管壁にコレステロールなどが入り込むと、動脈硬化巣が出来る。
動脈硬化巣を覆う膜が破れると、破れたところに血小板が集まり、血栓を作って、血管を塞ぐ。
心原性脳梗塞
不整脈の一つである心房細動などが原因で、心臓の中に大きく溶けにくい血栓が出来ることがある。
血栓の一部が脳に流れて、脳の比較的太い血管を詰まらせる。
障害される範囲が広いため、重症化しやすい。

左右大脳半球は、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つの部分に分けられます。また、大脳半球の表面を覆う大脳皮質は、その部位によってそれぞれ特定の機能をもっています。
それぞれの部位は「野」とよばれ、運動野、感覚野、連合野(運動・感覚の両野以外の新皮質領域)などに分けられます。

前頭葉は主に思考や判断などをつかさどり、前頭葉の後方には、全身の運動命令を発する運動野があります。
頭頂葉は痛みや温度など皮質感覚(体性感覚)をつかさどりますが、視覚は後頭葉に、聴覚は側頭葉に、原始的な感覚である嗅覚、性感覚などはかなり離れた大脳辺縁系に独自の感覚中枢が存在します。

連合野は大脳で最も広い部分を占め、脳の中では最も高等な機能に関係すると考えられています。
前頭連合野、側頭連合野、頭頂連合野の3つに区別され、前頭連合野は思考・意志・創造、側頭連合野は記憶、頭頂連合野は知覚・判断の中心と考えられています。
特に前頭連合野はよく発達し、人間らしい精神活動に関係する「個性の座」とみなされています。

日本人の平均寿命は、男性が79歳、女性が86歳を超えています。
一方で、平均寿命と、元気でいられる健康寿命との差が、男性で約6年、女性で約8年あります。
健康寿命を短くしている大きな原因として、動脈硬化があります。
寝たきりになる人の3割以上は、脳血管疾患、いわゆる脳卒中によるものです。
動脈硬化を小さくすれば、健康寿命が延びる可能性があります。
LH比は、LDLコレステロール(悪玉)の値をHDLコレステロール(善玉)の値で割ったものです。
脂質異状症の人はLH比2.0を、加えて動脈硬化の危険因子のある人はLH比1.5以下を目指してください。
脂質異状症でない人でも、糖尿病や高血圧と診断されたことのある方は、そうでない方に比べて動脈硬化が進みやすいので、LH比2.0を目安にするといいでしょう。

脳梗塞には、脳の血管に血栓ができる「脳血栓」と、心臓にできた血栓が脳血管に詰まる「脳塞栓」がありますが、わが国の脳梗塞の多く(3分の2程度)は脳血栓です。
脳血栓は、動脈硬化が進んだ結果起る病気です。
つまり動脈硬化を起こす危険因子を取り除くことが、脳血栓の予防につながります。

動脈硬化には、(1)加齢、(2)高血圧、(3)コレステロール、(4)糖尿病、(5)喫煙の5大危険因子がありますが、加齢以外の4つの危険因子は十分にコントロールできるものばかりです。
塩分や脂肪のとりすぎ、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、そして喫煙…。
長年の生活習慣の積み重ねが動脈硬化を促進させ、最終的には脳血管を詰まらせるのです。
よって4つの危険因子を改善しましょう。

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